おとやすみ日記

ゲームプランナー、一児の父です。

今から8年前、21歳くらいのときの話。

今から8年前、21歳くらいのときの話。

音響の専門学校を卒業後、

「音楽を続けながらでも出来そうな仕事」として選んだのが

趣味でもやっていたwebの制作だった。

頑張ってローンで買った12インチのPowerBook

(当時20万くらいしたと思う)

Mac持ってるから仕事できます!という感じで

母親のつながりで紹介してもらった

フリーランスのデザイナーのもとに会いにいった。

葉山だった。すぐ近所だった。

面接というより、Macの話ばかりしていた気がする。

「イラレってなんですか?」というところからのスタート。

これが社会人1年目だった。

web制作のお仕事をさせ始めてもらったときに

関わった会社やwebサイトを思い返すと、

今でも「あの時関われてよかったなぁ」と思うものが多い。

ナチュラル・ハーモニーという会社もそのひとつ。

農薬や肥料を使わない、自然栽培の

野菜の宅配などをしている会社なんだけど、

その会社のwebと一緒に

宅配会員向けニュースレターの編集を、

覚えたてのイラストレーターやPhotoShopを使って作っていた。

当然、文章校正とかもやるので内容を熟読するんだけど、

農薬も肥料も使わない、自然栽培について知ったのも

この仕事がきっかけだった。

それまではバンドや音楽に没頭していたから

農業なんて全然興味がなかったし、

食べるものに関しても特にこだわりもなかった。

でも、直接会社に行って打ち合わせしたり、

店舗に行ってサイト用の素材を撮影したりするうちに、

(そこでの撮影で一眼レフの扱いも覚えた)

普段食べていた野菜やお米、味噌やお酢などの加工品と

そこのお店に置いてあるものとの違いを

実際に食べさせてもらって感じることができた。

というか、感動した。

...そして数日前、

三根さん宅の新年会でやった「本の交換会」で

妻が交換してもらった、木村秋則さんの

「奇跡のリンゴ」を読んで思い出した。

「あ、この人の取材記事も編集させてもらったことがある!」と。

案の定、本を読んでいたら同じエピソードが載っていて、

木村さんの記事や当時の仕事のことなど、色々なことを思い出した。

木村さんのりんごジュースも飲ませてもらったことがある。

濃厚なりんごの味だったことは、なんとなくだけど思い出せる。

...薄っすいカルピスって満足できないじゃないですか。

濃い目のカルピスを飲んだ時の満足感に比べると。

そんな感じで、

普段飲んでるりんごジュースが薄いカルピスで、

木村さんのりんごジュースは濃い目のカルピスに例えられるような

濃厚なりんごの味がしたことは覚えてます。

(安い例えですいません。)

たった一口なのに、満足感が全然違うんです。

***

本というものは、食べ物というものは、

忘れていた記憶や思い出を紐解く

きっかけになるんだなぁ、と感じた日曜の朝です。

おはようございます。